イエス・キリストは今から2010年くらい前に現在のイスラエルにお生まれになったのですが、それより700年も前にイザヤによってその誕生が預言されていました。ひとりの男の子が処女から生まれること、その名はインマヌエル（神がともにおられる、の意）と名付けられること（イザヤ7:14）、さらに今日学ぶように、その子の誕生は私たちのためであること、その名は4つのすばらしい意味を持つ名であることなどです。預言は不思議なことのように思えるでしょうが、全知全能であり、歴史を支配しているお方が、正確な預言をするのはむしろ当然なのです。

　I.　ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。
　イザヤが預言したひとりのみどりごは、他でもない、私たちのために生まれるのです。直接にはイスラエル民族を指していますが、すべての民族、全世界の人々、従ってこの日本の私たちをも指しています。「ひとりの男の子が、私たちに与えられる」も同じ意味です。父なる神は聖霊を送られて、御子イエスを処女マリやから生まれるようにみわざを行いました。御父はまた全人類を治めさせるために、そのお方にあらゆる権威と主権をお与えになったのです（イザヤ9:7、マタイ28:18）。この方を信じるなら、救われて、永遠のいのちが与えられ、主に従うことによって祝された生活を送ることができるようになります。主イエスは、私たちのために神さまから与えられた最大のプレゼントです。

　II.　その名は不思議な助言者・平和の君です。
　このお方は4つのすばらしい名を持っておられます。そのうちの2つを取り上げましょう。
1.　「不思議な助言者」は、神であるお方にふさわしい名前です。かつて、サムソンの父のマノアに、神はご自分を「わたしの名は不思議という」と紹介しておられます（士師記13:18）。メシヤであるイエスは、ダビデの王座に着き、王国を治めます。そのために必要なのは有能な助言者（カウンセラー）です。神である主は、ご自身があらゆる知恵と知識を持った助言者そのものであり、他に誰も必要としません（コロサイ2:3）。主イエスを信じる者は誰でも「不思議な助言者」が個人的についてくださるので、これからの人生を間違いのない道へ導いてくださるのです。
2.　「平和の君」はメシヤとして全世界に平和を確立し、平和のうちに世界をすべ治めます（7節）。ろばの子に乗って、エルサレムに入城された主イエスは、まさに平和の君として、全人類の罪を贖うために、全世界の争い・戦いを止めさせるために、十字架にかかられました。主イエスは救いのみわざを完成して御父と全人類との間に平和をもたらし、救われた私たちの心に平和な思いを与え、人と人との間敵意を取り去り、真の平和を実現させました（ローマ5;1、エペソ2:14-15）。主イエスのご降誕を心から感謝しましょう。