礼拝説教

2007年12月02日

「ペンテコステは約束の成就」
使徒の働き2:1-21
 クリスマス、イースターと並んで、ペンテコステは私たちクリスチャンが毎年覚えなければならない記念すべき日です。この日主イエスが弟子たちに予告された「父の約束」である聖霊が下りました。ペンテコステは、主イエスが信じる一人一人に救いを与え、主に従うために必要な御霊の実と賜物を与えた(今も与え続けている)恵みの日なのです。

 I. イエスの約束通り聖霊が下った。
 12使徒を中心として恐らく120人の弟子たちがエルサレムの大きな家の屋上間で熱心に祈り続けて10日目(初穂の祭り=五旬節=ペンテコステ)に、誰が見ても間違いない形で、約束の聖霊が下りました。それは天からの激しい風が吹いてくるような響きを伴い(からだと耳で感じる)、炎のような分かれた舌が現れて一人一人の上にとどまりました(目で見る)。そして使徒たちを初め弟子たちがみな、聖霊に満たされて他国のことばで語り出しました(耳で聞く)。時は五旬節で、エルサレムには、敬虔なユダヤ人たちが世界中から集まっていました。物音を聞いてこの家の回りに集まってきたユダヤ人たちは、それぞれの自分たちの国の言葉で使徒たち、弟子たちが話すのを聞いて、驚きあきれてしまいました。それというのも弟子たちがこれまで話したこともない他国のことばで主を賛美したからです。
 ペテロは11人とともに立って人々に、この現象は預言者たちの預言の成就であるとはっきり言いました(次の項目で取り上げます)。また聖霊がこのように下ったのは、主イエスが言われた「わたしから聞いた父の約束」がこの日に実現したからです。それは「今日のみことば」のとおりです(2:33)。

 II. 聖書の預言のとおり聖霊が下った。
 ペテロの説教は、預言者ヨエルの引用から始まります。「神は言われる。終わりの日に、わたしの霊をすべての人に注ぐ。すると、あなたがたの息子や娘は預言し、青年は幻を見、老人は夢を見る」(17節、ヨエル2:28)とペテロは言いました。主イエスが誕生された時から、終わりの日は始まりました。その日神は、ご自分の霊をすべての人に注ぎますが、そのためユダヤ人たちの息子や娘は預言し(この日弟子たちが聖霊を受けて、他国のことばを語ったこと)、青年は幻を見、老人は夢を見る(幻や夢はかつて預言と同じ効果をもつ神の啓示でした)のです。その預言がこの日実現したのです。「わたしのしもべにも、はしためにも、わたしの霊を注ぐ。すると、彼らは預言する」(19節、ヨエル2:29)も同じです。この聖霊が下ることは、主イエスが再び来られるこの世の終わりまでであり、その前に世の終わりのしるしが現れます。しかし、主の御名を呼ぶものは救われるのです(19-21節、ヨエル2:30-32)。
 このようにペンテコステは、主イエスが弟子たちに語られた父の約束(ヨハネ14:16ほか、使徒1:4-5)の確かな実現であり、旧約の預言の成就なのです。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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