礼拝説教

2009年12月27日

「主の導きのままに歩む」
マタイの福音書2章13〜23節

 クリスマスの諸集会は祝福のうちに終りました。今日は27日。一昨日の25日はクリスマスでした。まだ、クリスマスの讃美歌の余韻が残っています。そこで今朝は、良く読まれるマタイ2章1〜12節に続く所から学びたいと思います。

 I. 主の導きによってベツレヘムからエジプトへ
 東方の博士たちは、ベツレヘムで幼子イエスを礼拝し、はるばる持参してきた黄金、乳香、没薬を贈り物としてささげて、エルサレムに寄らずに自分の国へ帰って行きました。それは主が夢で戒めを与えたからでした。後になってヘロデが非常に怒ったことは言うまでもありません。彼は、何と人をやって、ベツレヘムとその近辺の2歳以下の男の子をひとり残らず殺させたのです。何と言う残酷なことをしたのでしょう。しかし、すべてをご存知の神様は、幼子をヘロデの危険から守る手はずを整えてくださっていました。いち早く、主の使いが夢でヨセフに現れて、遠くエジプトへ逃げるように命じたのです(13節)。ヨセフの素早い行動に注意しましょう(14節)。3人はヘロデが死ぬまでエジプトに滞在しました。このようにヨセフは主の導きのままに行動しました。それは、同時に主が預言者を通して言われたことが成就することでもありました(ホセア11:1)。ヘロデ王がベツレヘムで行なった残虐な行為も、預言の成就なのです(18節、エレミヤ31:15)。

 II. 主の導きによってエジプトからナザレへ
 ヘロデが死ぬと(BC4年頃)、再び主の使いが夢でヨセフに現れて、「立って、幼子とその母を連れて、イスラエルの地に行きなさい。幼子のいのちをつけねらっていた人たちは死にました」と言いました(20節)。ヨセフは直ちに従って、イスラエルの地に入りました。しかし、ヨセフは、ヘロデに代わってユダヤを治めていたのが、父同様残忍な息子のアケラオと聞いて、恐れました。しかし、再び夢で戒めを受けたので、ガリラヤ地方に退き、ナザレという町に行って、住みました。こうして、預言者を通して「この方はナザレ人と呼ばれる」と言われたことが成就しました(23節)。しかし、これに結びつくことばは、旧約聖書には見出せません。ただ、ナザレということばは、当時の人々から軽蔑されたことばだったので(ヨハネ1:45〜46)、その点では旧約のことばと関わっていると言えるでしょう(詩篇22:6、イザヤ53:3参照)。
 このようにヨセフは、大切な幼子を敵から守ると言う大きな役割を果たしました。それは主のご命令に従順に従ったことでもありました。従順に従う者を、主は必ず祝福してくださるのです。イザヤ48:17の通りです。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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