礼拝説教

2011年10月16日

「福音によって救われる」
コリント人への手紙 第一 15章1〜11節

 「福音」は、文字が示しているように「良きおとずれ」「喜ばしい知らせ」です。クリスマスの時にいつも読む聖書箇所にルカ2:10〜11があります。10節に「私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです」とありますが、この中にギリシヤ語で「福音を伝える」ということばが使われています。そして福音の内容は11節にあるとおりです。福音はイエス・キリストご自身なのです。今日もパウロから大切なことを学びましょう。

 I. 私たちは福音によって救われる
 パウロはまず福音について重要ななことを述べています。福音は、誰かが知らせ、それを受けた人がほかの人に伝えるものです。パウロもそれを受け、コリントの人たちに伝えました(3、1節)。コリントの人たちが、その福音をそのまま受け入れ、よく考えて主イエスを信じ、福音のことばをしっかりと保っていれば、確かに彼らは救われます(2節)。そして彼らはこの福音によって立っているのです。同様に私たちも福音を人から聞き、受け入れ、信じ、福音のことばにしっかりと立っていれば、罪が赦され、救いをいただくことができるのです。現在私たちには、聖書が与えられており、福音は、人から聞くと同時にそれを確かめることができます。使徒の働きに出て来る、ベレヤのユダヤ人たちのように(17:11)、みことばを聞いたなら、それを聖書から確かめて、十分に吟味した上で、信じるのです。そうすればいっときの感情で信じるのでなく、しっかりした確信のもとに信じられます。その信仰は決して揺らぐことがありません。

 II. 福音の中心はキリストの十字架と復活である
 パウロがここで福音の内容を説明しています。それは、キリストが私たちの罪のために(十字架に掛けられて)死なれたことと三日目によみがえられたことです。この2つの事実は、しかし重要な要素で補強されなければなりません。まず旧約聖書の示すとおりであることです(3、5節)。キリストの十字架も復活も聖書の預言がありました。主イエスはその預言のとおりに、死なれ、よみがえられたのです。まさしく、神の救いのご計画の中で決められたみわざだったのです。次に、死を確実なものにするものとして埋葬があり、よみがえりを確かなものにするものとして、顕現がありました(4節以下)。キリストの十字架の死は、決して仮死なのではなく、本当に死なれたのです。またキリストのよみがえりの確かさは、ペテロや12弟子たちを初め、女たちや大勢の人たちに現れたことで証明されました。よみがえりの主は最後にパウロにも現れました。そして彼の霊的な眼が開かれ、主イエスを信じ、使徒としての召命を受けたのです。このように福音の中心はイエス・キリスト、そして十字架と復活による救いのみわざです。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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