礼拝説教

2012年3月25日

「イエスにお会いし、人々に紹介する」
ヨハネの福音書 1章35〜42節

 本当にすばらしい人に会ったら、私たちはその人を親しい友人に紹介したくなります。名医と言われるお医者さんに会って、病気が治ったなら、同じような病気にかかって苦しんでいる人にそのお医者さんを紹介したくなるでしょう。その中で最もすばらしいお方はイエス様です。弟子たちはそのイエス様にお会いし、すぐに親しい家族や友人に紹介しました。

 I. アンデレがイエスにお会いする
 前節までの出来事があった次の日のことです。バプテスマのヨハネは二人の弟子と立っていました。ヨハネが主イエスが歩いて行かれるのを見て、「見よ。神の小羊」と言ったのを聞いて、興味を持った二人の弟子は、イエスについて行きました。彼らの師であるヨハネは、むしろそれを許したのです。弟子の一人は、シモン・ペテロの兄弟アンデレでもう一人はこの福音書の著者ヨハネと考えられます。彼はわざわざ自分の名前を伏せておくのです。イエスは振り向いて、「あなたがたは何を求めているのですか」(38節)と言われました。この福音書で主イエスが発せられた最初のことばです。弟子たちの少し奇妙な質問に答えて、主は「来なさい。そうすればわかります」と言われました(39節)。確かに主イエスが泊まれるところに行き、主とお話できれば、主イエスのすばらしさがわかるでしょう。アンデレは、主イエスからじっくりとお話を聞いて、このお方が「メシヤ」だとわかったのです。

 II. アンデレはイエスをペテロに紹介する
 「私たちはメシヤに会った」(41節)という表現は、決して聞き逃してはいけないものです。ユダヤ人たちは、ここ2000年来、約束のメシヤ=キリスト=救い主が来てくださるのを待ち望んでいました。その方がついに現れたのです。これ以上の喜び、これ以上の大きな出来事なないはずです。ですから、アンデレは、誰よりも早く、最も親しかったはずのシモン・ペテロに主を紹介し、直ちに彼をイエスのもとに連れて来たのです。主イエスはペテロに目を留めて「あなたはヨハネの子シモンです。あなたをケパ(訳すとペテロ)と呼ぶことにします、と言われました(42節)。ケパはアラム語で、「石」(岩盤ではなく)の意味です。ペテロの容貌か彼の性質か定かではありませんが、イエス様はひと目でペテロの本性を見ぬかれたのでしょう。ペテロは、生涯主に従い、主に従って歩きました。主イエスにお会いして、他の人に知らせる---これは今日の私たちのしなければならない努めでもあります。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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