礼拝説教
2004年7月25日
「礼拝における祈り ─ 公けの祈り」
使徒 4 : 23-31

 私たちが毎週ささげている礼拝の中に、「主の祈り」を除けば3つの祈りがあります。すなわち開会祈祷、牧会祈祷、感謝祈祷の3つで、それらは個人的な祈りではなく、公の祈りです。そのほかに礼拝の最後に牧師が行う祝祷があり、牧師のメッセージの終わりに祈りがありますから、全部で5つあると言えるでしょう。これらの祈りは、礼拝式の中で司会者、牧師、教会員が会衆を代表して祈るから公の祈りというのです。現在私たちが行っている礼拝順序にもとづいて考えてみましょう。

 開会祈祷は、礼拝のごく初めの段階での祈りです。司会者は会衆を代表して次のような内容の祈りをすると良いでしょう。まず造り主であり、救い主である神を賛美し、こうして礼拝に出席できることを感謝します。次に1週間の私たちの歩みが守られたことを感謝し、その間に私たちが犯してきた罪を赦してくださるように祈り求め、みことばのお約束通 り、赦してくださることを確信して、主に感謝します。礼拝が主のご臨在と見守りのうちに導かれ、すべてのプログラムが主のご栄光を現すものとなるように祈ります。そして説教者を含め、奉仕者のために祈ります。しかし、開会祈祷はあまり長くならない方がよいでしょうし、司会者が特に示されることを重点的に祈ってもよいでしょう。

 牧会祈祷は、牧師が主として会衆のために執り成しをする祈りです。牧師のつとめは、もし二つあげるとすれば説教と祈りです。初代教会において使徒たちが、「もっぱら祈りとみことばの奉仕に励むこと」につとめた模範に従っていると言えるでしょう(使徒6:4)。現在「報告」に続いて牧会祈祷を行っています。報告の欄には、現在進行中の教会のさまざまな活動・これからの予定、活動に伴う多くの必要と満たしの訴え、兄弟姉妹の動静と必要な祈りの課題、さらに他の地域にある諸教会の動向や宣教師の働き、困難の中にある人々のための祈りの要請も記されるでしょう。(現在の週報ではあまり載せられませんが。)牧師はこれらの報告の中から重点的に選んでできるだけ簡潔に祈るようつとめます。

 感謝祈祷は、普通、献金感謝の祈りを指しますが、私としては2つの要素があると考えています。1つは、主の語りかけに対する応答と服従です。2つ目は、献金をささげられたことを感謝する祈りです。主への応答・服従と献金とは深い関係があります。以上の3つの祈りをよく知ることは公の祈りを豊かにします。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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