聖書が教えていることは、イエス様の時代も、今も、悪霊が実際に存在しており、ある人々に入って、その人々を支配し、精神的に異常な状態にしたり、時には病気にしたりすることです。悪霊の目的は、人々をまことの神様から遠ざけて、自分たちが運命づけられている、地獄に一緒に連れていくことです。今日は、主イエスがガリラヤのカペナウムで行われたみわざから悪霊について学びましょう。
I. 悪霊は人に入って、その人に害を与えます。
カペナウムの会堂にいた人は汚れた霊につかれていました。聖霊が、きよい真理の御霊であるのに比べて、悪霊は、汚れた霊であり、偽りの霊です(Iヨハネ4:6)。悪霊は悪魔(サタン)の支配下にあり、ともにかつて神様に仕えていましたが、神に背いて天上から追放された、堕落した御使いです。からだを持たない霊的な存在ですから、これはと思う人にとりついて、その人を支配し、自由を奪ってしまいます。汚れた霊ですから、悪霊に憑かれた人は、汚れた場所、例えば異教の人々の墓場に住むことがあります(ルカ8:26-27)。
II. 悪霊は主イエスを知っており、恐れおののいています。
会堂で汚れた霊につかれた人は、主イエスを見たとき、大声でわめき、こう言いました。「ああ、ナザレ人のイエス。いったい私たちに何をしようというのです。あなたは私たちを滅ぼしに来たのでしょう。私はあなたがどなたか知っています。神の聖者です」(34節)。「いったい私たちに何をしようというのです」は、直訳では、「私たちとあなたと何の関係がありますか」となります。ここでわかることは、悪霊はイエス様が誰かをはっきりと知っていることと恐れおののいていることです。自分たちが主イエスに滅ぼされることを知っているので、ほっといてほしいと言っているのです。ヤコブ2:19参照。
III. 悪霊は主イエスの御力によって敗北します。
主イエスが悪霊に「黙れ。その人から出て行け」と言われると、その悪霊はその人を投げ倒して出て行きました。悪霊はイエス様の御力の前にはまったく無力になってしまいます。サタンも同じです。確かにサタンはしばらくの間この世を支配することを許されています。しかし、イエス様は「わたしはすでに世に勝ったのです」と言われました(ヨハネ16:33)。それは、主イエスがなさったこのようなみわざとともに十字架と復活によって証明されました。使徒2:22参照。主イエスにどこまでも信頼して従って行きましょう。 |