2005年5月15日
「ペンテコステによって受ける恵み」
使徒の働き 2章1〜13節、37〜42節

 今から2000年前のユダヤ人の三大祭りの一つ、五旬節(ペンテコステ)の日に、敬虔なユダヤ人たちは、遠くから近くから祭りに参加するためにエルサレムに集まっていました。イエスの弟子たち120人も、主のご命令のとおりにエルサレムを離れないで、屋上の間に上って、祈りつつ約束の聖霊を待ち望んでいました。その時突然、天から、激しい風が吹いて来るような大きな響きとともに、炎のような分かれた舌が現れて、弟子たち一人一人の上にとどまりました。すると彼らは聖霊に満たされて、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことば(異言)で話し出したのです(1-4節)。

 この物音で大勢の人々が集まって来ましたが、それぞれ自分たちの国のことばで弟子たちが話すのを聞いて、驚きあきれてしまいました。弟子たちがこれまで全く話したことのないさまざまな他国のことばで神を賛美するのを聞いたからでした。そこで、ペテロは、11人の弟子たちとともに立って、声を張り上げて力強くメッセージを語りました。ペテロは3つのことを述べています。第一に、この現象は、ヨエルが預言した、「終わりの日にわたしの霊をすべての人に注ぐ」という約束の成就であるということです(16-21節)。第二に、主イエスがなさったみわざ(力あるわざと、不思議なわざと、あかしの奇蹟)によって、また十字架と復活と昇天によって、イエスは主ともキリストともされたことが確認されたことです(22-36節)。第三に、自分が体験し、集まった人々も見聞きしたこの聖霊について、ペテロは十分に理解し、正しく解き明かしたことです(33節)。

 そしてこの主イエスを群衆のあなたがたは十字架につけたのです、と責めました。ペテロの説教を聞いた人々は、自分たちが、何と神であり、救い主であるイエスを十字架につけてしまった張本人であることがわかって、心を刺され、ペテロたちにこう尋ねました。「兄弟たち。私たちはどうしたらよいでしょうか」(37節)。ペテロの答えは「今日のみことば」のとおりです(38節)。人々のなすべきことは、自分たちの罪を認めて、悔い改める(続いてイエスを救い主と信じる)ことと、イエス・キリストの御名によってバプテスマを受けることです。そうすれば、彼らは罪の赦しと聖霊という賜物(無償の贈り物)をいただく恵みにあずかるのです。ペテロのことばを受け入れた人々は、バプテスマを受け、その日3000人が弟子に加えられました。こうして初代教会が発足しました。このペンテコステの日に人々が受けた恵みは、今日のイエスを救い主と信じるすべての人々、すなわち私たちに当てはまります。私たちも罪の赦しと聖霊をいただくことができるのです。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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