2005年5月29日
「夜を徹して12使徒を選ぶ」
ルカの福音書 6章12〜19節

 12使徒は、主イエスが直接に選んだ特別な弟子たちで、ペンテコステの日に約束の聖霊を受け、初代教会を発足させ、福音を全世界に宣べ伝えて行きました。「あなたがたは使徒と預言者という土台の上に建てられており、キリスト・イエスご自身がその礎石です。」(エペソ2:20)とあるとおり、使徒は預言者とともにその働きは終わっています。主イエスは多くの弟子の中から12人を選びました。12という数字はイスラエルの12部族に対応する新しいイスラエルである教会の指導者を意味しています。

 I. 主イエスは夜を徹して祈り、12使徒を選びました。
 主イエスがどうしてあの12人の弟子たちを使徒として選んだのかは、本当のところわかりません。特にその中に主を裏切ったユダがいるのです。主はユダが将来ご自分を裏切るようになることを十分知っておられながら、敢えて選んでおられます。私たちにわかることは、主はペテロやユダを選ぶとき、夜を徹した祈りの後に選んでおられることです。主は深いお考えのもとに、12人を大切な働きのために選んだのです。12人の顔ぶれを見るといくつかのことがわかります。まず、ペテロ、アンデレ、ヤコブ、ヨハネは漁師たちでした。そしてヤコブとヨハネは主イエスの従兄弟にあたります。マタイは取税人であり、シモンは熱心党員でした。他の6人の職業は明らかにされていません。でもいろいろな職業や考え方を持った人たちを選び、訓練しようとしたことは間違いありません。

 II. 12使徒たちには特別な使命が与えられています。
 マルコ3:14によれば、主イエスが12弟子を任命した理由がわかります。第1に、彼らを身近に置き、訓練するため。第2に、彼らを遣わして福音を宣べ伝えるため。第3に、彼らに悪霊を追い出す権威を持たせるためです。丸3年間12弟子たちはいつも主イエスと寝起きをともにしながら、ともに行動し、主から教えと訓練を受け、主イエスのなさったみわざの数々を見聞きしました。こうして彼らは必要な訓練を受けて後、主のよみがえりを目撃し、約束の聖霊をいただいて、使徒としての働きを始めたのです。
 使徒としての資格をまとめてみましょう。1.主イエスご自身から直接選ばれ、任命を受けた人たちであること。2. 主イエスの生涯の目撃者、特に復活の目撃者であること。3.彼らが語り、書く命令や教えは、御霊による霊感を受け、誤りがなく、神のことばとしての権威があること。4.その権威のしるしとして、奇蹟を行う権威・賜物が与えられていること(使徒1:21-22、Iテサロニケ2:13、IIコリント12:12ほか参照)。このような条件を満たす者は、12使徒の他にはパウロしかいません。私たちは使徒たちの働きを受け継ぐ者として、主から選ばれ、任命を受け、聖書に基づいて福音を語り、主の教会を形成して行くのです。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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