2005年7月3日
「岩の上に土台を据える人生」
ルカの福音書 6章46〜49節

 私が赴任した昨年4月から教会のすぐ裏手に次々と家が建っています。現在も2棟の家が建築中です。家が建つとき土台をどのようにするのか大変興味があるので、機会があれば注意して見ています。教会の裏手の建物は、土台にかなりの時間と労力をかけているようです。土台は大切です。多くの場合その大切さは後になってわかることですが。イエスさまの教えに耳を傾けましょう。

 I. 人生にはしっかりした土台が大切です。
 主イエスは「平地の説教」をこの土台の話で締めくくります。主のもとに来て、主のことばを聞き、それを行う人は次のような人に似ていると言われます。「その人は、地面を深く掘り下げ、岩の上に家を建てる人に似ています」(48節)。地面に直ぐに家を建てるのではなく、地面を深く掘って、岩が出てくるまで掘らなければなりません。岩とは主イエスご自身とそのおことばを指していると言えるでしょう。「家を建てる」とは、イエスを土台とした人生設計を意味します。つまり主イエスを救い主と信じ、受け入れ、主を中心としてみことばに従って生きていく人生を意味します。例えば会社で仕事をしている人は、クリスチャンとして仕事をし、クリスチャンとして同僚とつきあい、クリスチャンとして得意先と商売をすることが求められています。正直で誠実で正しい仕事をすることが、長い目で見れば、会社のためにもなり、その人も必ずよい報いを受けることになります。主イエスをどれだけ心の内に迎え入れ、主のお心のままに生きられるかが大切なのです。むずかしいことではありますが。

 II. 人生には必ず大嵐がやって来ます。
 しっかりした土台の上に家を建てないと、地震や大雨、洪水が襲ってきたときその家は倒れたり流されてしまうかも知れません。パレスチナの地は、年に2回まとまって大雨が降ります。普段は水のない川も、その時は急流となって家々を押し流してしまうほどになります。「土台なしで地面に家を建てた人」(49節)の家はこのような時いっぺんに倒れてしまいます。この大嵐や洪水は、私たちの人生においてしばしばやって来るさまざまな試練を指しています。学校での勉強や友だち関係、受験、就職、仕事、結婚と結婚生活、子育て、病気、年をとること、人生において出会う多くの人々との人間関係など問題の種は尽きないでしょう。何の問題もない平穏な人生はむしろまれなのかも知れません。さらに私たちは人生は、最期に死を迎えなければなりません。さまざまな問題を抱えている人生を生きて行くにはしっかりした土台が必要です。主イエスを信じ、主のおことばを実行しましょう。その時どんな大きな試練がやって来ても乗り越えることができるのです。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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