2005年9月11日
「波も風も静める方イエス」
ルカの福音書 8章22〜25節

 ガリラヤ湖は地中海の海面より200メートルも低い淡水湖で、長さは20.4キロ、幅は最も広いところで12キロあり、かなり大きい湖です。この湖の東西に丘陵があって、気温の変化によって突然山から突風が吹き下ろし、湖面をはげしく打ちつけます。漁師たちはこの突風を大変恐れていたといいます。
 その頃のある日のこと、主イエスは弟子たちといっしょに舟に乗り、「さあ、湖の向こう岸へ渡ろう」と言われました。そこで弟子たちは舟をだしました。しばらくしてイエスはぐっすり眠ってしまわれたとき、突風が吹き下ろして来て、弟子たちは水をかぶって危険になりました。弟子たちはどうしたでしょうか。彼らの信仰と主のなさったことに注目して2つのことを学びましょう。

 I. 主イエスはいつもともにいてくださいます。
 弟子たちは近寄って行ってイエスを起こし、「先生。先生。私たちはおぼれ死にそうです」(24節)と言いました。これまで何度となくこのような危険な目に遭ってきた漁師たちが4人もいたのに、何ということでしょうか。突風と荒波が相当激しかったということでしょうか。平行記事のマルコにはこうあります。「先生。私たちがおぼれ死にそうでも、何とも思われないのですか。」(4:38) 弟子たちは主イエスとともにいるのです。主も弟子たちとともにおられます。しかし弟子たちは主イエスが自分たちをこの危険から守ってくださると確信していませんでした。しかしやがて主の平安を知ることになります(ヨハネ14:27)。主イエスは今も生きておられ、私たちとともにいてくださいます。だから平安でいていいのです。

 II. 主イエスは万物の創造者であり、今も支配しておられます。
 イエスは起きあがって、風と荒波とをしかりつけられました。すると風も波も治まり、なぎになりました。平行記事にこう書かれています。「イエスは起きあがって、風をしかりつけ、湖に『黙れ、静まれ』と言われた。すると風はやみ、大なぎになった。」(マルコ4:39) 御父と御子イエスはおことばをもって天地万物を造られました。だから主がおことばをもって自然界に働きかけると、自然界は主に従うのです。しかしこの時の弟子たちには、主イエスについての正しい理解、主に対するしっかりした信仰がありませんでした。彼らは主がなさったことに驚き恐れて、「風も水も、お命じになれば従うとは、いったいこの方はどういう方なのだろう」(ルカ8:25)言ったほどでした。しかしやがて弟子たちは主イエスについて確固とした理解と信仰を持つようになります(使徒3:12-16)。「今日のみことば」をよく味わいながら、主イエスに対する正しい理解と深い信仰を持って、どこまでも主に信頼して行きましょう。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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