2005年10月30日
「人を恐れないで、神を恐れなさい」
マタイの福音書10章24〜33節

 私たちがわが家を出て、一歩外に出て行くと、多くの人々に会うことになります。私たちに好意を持っている人たちもいますが、中には敵意を持っている人たちもいます。主イエスはこう言われました。「弟子はその師にまさらず、しもべはその主人にまさりません。」(24節) 主が人々から迫害と侮辱を受けるなら、弟子たちが同じように人々から非難されても当然なのです。では弟子たちはどのようにこの世を生きていけばよいのでしょうか。人々を恐れないで、神を恐れて生きることです。主は3つの根拠を挙げています。

 I. 人々を恐れないで、福音の力にゆだねなさい。
 イエスの教え、福音は今は隠れているように見えても、やがて現れてきます(26節)。神の国の福音は、主イエスを王とし、主を信じる者を救いの中に入れ、その王国の国民とします。私たちキリスト者はみな、福音によって救われ、神の国の一員とされています。福音にはその力があります。だから人々を恐れてはいけないのです。イエスの教えを明るみで、屋上で人々に伝えなさい(27節)、と主は言われるのです。

 II. 人々を恐れないで、たましいを殺せる方を恐れなさい。
 この世でどんなに権力を持っていても、権力者は人のからだを殺すことができても、たましいを殺すことはできません。彼の権力の及ぶ範囲はこの世だけです。真に恐れなければならない方は、たましいもからだもともにゲヘナ(地獄)に連れて行って滅ぼすことのできる方です(28節)。つまり父なる神様と全権をゆだねられている主イエスだけを恐れなければなりません。

 III. 人々を恐れないで、私たちを配慮し、守ってくださる神を信頼しなさい。
 当時2羽の雀は1アサリオン(例えば約100円)で売られていました。そんな安い雀でも神様はそのいのちを守っておられるのです(29節)。それどころか、私たちの髪の毛さえも(約10万本あるそうです)、みな数えられています(30節)。私たちは雀よりもはるかにすぐれた者です。主は私たちをこんなにも配慮し、守ってくださっているのです(マタイ6:26-31参照)。だから人々を恐れてはならないのです。
 そのことがよくわかれば、主イエスを人々の前で認め、決して知らないと言うことはしないでしょう。主イエスを人々の前で認める人は、天において主イエスから御父の御前で認められるのです(32節)。人を恐れないで、神を恐れましょう。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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