2006年01月01日
「主は新しい事をされる」
イザヤ43:10-21
 2006年が今日から始まります。昨年は世界においてもわが国においても明るいニュースよりは、悲惨な事故や痛ましい事件、腹立たしい出来事など暗いニュースが多かった一年でした。中でも耐震強度偽装問題など今まで一般の人は考えてもみなかった事が明るみに出されました。そういう中で私たち神を恐れる者は、主に期待できるので本当に幸いです。イザヤが語る主のことばに耳を傾けましょう。

 I. 主は、かつてくすしい事をなさった。
 「わたし、このわたしが、主であって、わたしのほかに救い主はいない」(11節)と言われる神は、かつてモーセの時代に大いなる奇蹟を行いました。紀元前1450年頃イスラエル人をエジプトから連れ出した主は、紅海といわれる湖でその水を二つに分け、乾いた海の中の道を歩かせ、全員を対岸の地に無事に導きました。イスラエルを追ってきた、パロの軍勢は戦車、馬もろとも戻された海の中でおぼれて死んでしまいました(16-17節、出エジプト14章)。このように主は、イスラエルをエジプトの奴隷の状態から贖い金を払って買い戻してくださった方、贖われた方なのです(14節)。また少し前に、主がエジプトのすべての初子を打たれたみわざとともに、この紅海の奇蹟は、イスラエルにとって忘れることのできない贖いのみわざなので、それを記念し、毎年過越の祭りを守り行って来ました。この過越の祭りは、私たちを罪の奴隷の状態から救い出してきくださった主イエス・キリストを指し示しています。

 II. 主は、これから新しい事をされる。
 このような輝かしいみわざをなさった方は、今までにないすばらしいいみわざをなさる、と宣言しておられます。「見よ。わたしは新しい事をする。今、もうそれが起ころうとしている。」(19節) それは出エジプトの出来事が色あせてしまうほどのみわざです。だから「先の事どもを思い出すな。昔の事どもを考えるな」といわれるのです(18節)。これは14節のことばと共に、イスラエルの人々をバビロン捕囚から解放する、これまた画期的な救いのみわざを指しています。イザヤは、まだ100年以上も先の出来事を神の啓示によって、バビロン捕囚開始(BC605)と70年後の捕囚からの解放・イスラエルの地への帰還・神殿着工(BC536)とを預言しているのです。主はイスラエルのためにいとも簡単にバビロンを倒してしまうことができます。確かに主は本当の救い主であり、主が事を行えば、だれもそれをとどめることができません(11,13節)。この出来事も本当の救いとすばらしい恵みに入れてくださる私たちの主イエス・キリストを指し示しているのです(19後半-20節)。

 新しい年、私たちを救いの中に入れてくださり、恵みのうちに歩ませようといておられる主に期待しましょう。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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