2006年01月22日
「栄光のキリスト」
ルカの福音書9章28〜36節
 私たちはクリスマスの時期に、イエス・キリストは神様であったのに、その尊い御位から下られて、人として生まれてくださったことを確認しました。イエスさまのご本質は神です。しかし人として歩まれた33年間は、神としてのお姿は外からは見えませんでした。しかしある時、イエスさまは神としてのご本質を弟子たちに見せられたのです。今朝は栄光を現された主イエスについて学びましょう。
 I. 主イエスのご本質は神様です。
 ペテロが「あなたは、生ける神の御子キリストです」(マタイ16:16)と正しい信仰告白をした後で、ご自分の受難予告を弟子たちに示し始めました(21節)。同時にやがてさばき主として御父の栄光を帯びて、御使いたちと共に来られることも明らかにしました(27節)。しかしこれらの教えに対する弟子たちの理解は、決して深いとは言えません。イエスさまはペテロとヤコブとヨハネとを連れて、祈るために高い山に登られました(ルカ9:28)。この時に中心的な3人の弟子たちにご自分の本当のお姿を示すことが必要と考えられたのでしょう。主イエスが祈っておられると、御顔の様子が変わり、御衣は白く光り輝きました(29節、マタイ17:2、マルコ9:3参照)。この主のお姿こそ神の御子としての本当の姿なのです。このお姿こそ今天におられるイエスさまのお姿と考えられます(黙示録1:13-16参照)。
 II. 主イエスの十字架は天における大きな出来事です。
 この時モーセとエリヤが突然現れて、主イエスがこれからエルサレムで遂げようとしておられるご最期についていっしょに話したのです(31節)。モーセは律法の代表であり、エリヤは預言者の代表と言える、共に旧約の最も著名な二人です。この二人が主イエスとともに十字架のみわざについて話し合ったということは、主イエスこそ旧約で預言され、約束されていた、メシヤそのものであり、十字架こそユダヤ人および全人類を救う唯一の救いの道であることを明らかにしたと考えられます。旧約聖書の中でメシヤに関する預言は主イエスによってことごとく成就することも、この変貌の出来事から理解できるのです(マタイ5:17-18参照)。主イエスのお誕生が天上での最も大きな関心事であったように(ルカ2:9-14)、十字架のみわざも天上での最も大きなニュースとなる出来ことなのです。
 主イエスの本当のお姿を見たペテロたちが、雲がわき起こってイエスさまたちを雲でおおうという、神のご臨在に触れて、恐ろしくなったのは無理もないことです(34節)。その雲の中から父なる神のお声が聞こえました(35節)。御父は主イエスを全面的に承認されたのです。私たちはこのような主イエスを心から信じ、従って行きたいと思います。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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