2006年03月12日
「神の国はすでに来ている」
ルカの福音書 11章14〜26節
 主イエスがなさった数々の奇蹟の中で、主が御力をもって悪霊どもを追い出しておられるみわざは、非常に重要です。なぜならその時、悪霊どもは主イエスに完全に敗北しているからです。それは同時に悪霊のかしら、サタンが主イエスに負けたことを意味しています。今日は聖書からその事実と意味を学びましょう。

 I. サタン王国は決して分裂しない。
 主イエスは口をきけなくする悪霊を追い出しておられました。悪霊が出ていくと、口がきけなかった者がものを言い始めたので、群衆は驚きました(14節)。しかし中には「彼は悪霊どものかしらベルゼブルによって、悪霊どもを追い出しているのだ」と言う者もいました(15節)。そこで主イエスは、サタン王国は決して仲間割れしないことを、どんな国や家でも、内輪もめしたらその国や家は、荒れ廃れるか、つぶれてしまう事実から説明します(17-18節)。サタンが自分の子分である悪霊どもを追い出すことは決してないのです。そうしたらサタン王国は成り立っていきません。主イエスがベルゼブルによって悪霊どもを追い出していることは決してあり得ないことです。

 II. 主イエスこそ悪霊どもを追い出すことがおできになる。
 主はもう一つの例を引いてわかりやすく説明します。「強い人」(サタン)が十分に武装して「自分の家」(サタン王国)を守っているときには、その「持ち物」(手下の悪霊ども)は、安全です。しかし、「もっと強い者」(主イエス)が襲ってきて「強い人」に打ち勝つと、彼の頼みにしていた「武具」(悪霊ども)を奪い、「分捕り品」(サタンの支配下におかれていた人々)を分けます。捕らわれていた人々は解放され、自由になります。主イエスは、口がきけない男を、悪霊を追い出すことによって解放したのです。サタンは敗れました。

 III.. 神の国はすでに私たちのところに来ている。
 20節が中心聖句です。イエスは神の指(神の御霊、マタイ12:28)によって、すなわち聖霊の力によって悪霊どもを追い出しています。悪霊どもそしてかしらのサタンは主イエスによって敗北しています。主はサタンに勝っているのです(ヨハネ16:33参照)。主イエスの来臨のときから、神の国は始まりました。サタン王国は主イエスによって崩壊を始めました。神の国は実に私たちのところに来ているのです。私たちも主イエスの御力にあずかっています。だから私たちはサタンと悪霊に勝利できるのです。主イエスはもう一度おいでになります。その時サタンは最後的に敗北し、神の国は完成します。私たちは主イエスを信じ、どこまでも従っていきましょう(23節)。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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