2006年03月19日
「友だち関係が祝されるために」
ヨハネの手紙第一 1章3-4節
 私たちには、それぞれの年代の違いはあっても、だれでも友だちがいます。親友と言われる友だちはあまり多くはいないでしょうが、時々会って話をしたり、手紙や電話やメールで互いの様子を知らせ合う友だちはもっと多くいるでしょう。私たちはよい友だち関係を続けたいと願っています。聖書は、友だち関係についてマニュアルのように教えてはいませんが、その関係が祝されるためのヒントを与えていると思います。

 I. 友だち関係の基本は教会の人間関係にあります。
 教会の人間関係の特徴は兄弟姉妹の関係です。それは主イエスを救い主として信じている者同士の、互いの対等な関係です。どんなに年齢に開きがあっても、その人と自分の孫のような人との関係は、主にあって対等です。クリスチャンは、ひとりひとりが主イエスと御父と縦に結びついます。この関係が最も大切です。この縦の関係がしっかりするときに、人は独り立ちができます。いわば自立できるのです。その時に教会の人間関係が、互いに横の、対等の関係であることが理解できます。それは兄弟姉妹の関係です。教会の外では、友だち以外では、対等ではなく上下関係にあります。例えば会社では上司と言われる人に部下のあなたが、対等にものを言うことはできません。しかし教会では、どんな人でも互いに兄弟姉妹の関係にあります。でもそれは互いの立場を無視することではありません。互いの賜物や経験の深さなどを尊重しながら、しかし神の御前に兄弟姉妹の立場で交わることが、教会の人間関係です。そしてこのことが良くわかったときに、教会の外での友だち関係が祝されると考えられます。

 II. 互いに愛し合う関係が祝される基本です。
 聖書は、兄弟姉妹の関係が祝されるために、互いに愛し合うように、と勧めています。それは主のご命令でもあります。「神の命令とは、私たちが御子イエス・キリストの御名を信じ、キリストが命じられたとおりに、私たちが互いに愛し合うことです。」(3:23) 互いに愛し合うとは、互いに相手を思いやることであり、進んで何かその人の助けになることをしたいと思うようになることです。主イエスはある時「受けるよりも与えるほうが幸いである」と言われました(使徒20:35)。パウロはこのみことばのとおり、生きてきました。またいつもそのみことばを人々に示してきました。しかし私たちの場合、時には他の人のことを考えてあげる余裕がなく、自分のことだけで精一杯の時もあるでしょう。その時には喜んで助けていただきましょう。あなたのお友だちはきっと助けてくれるでしょう。あなたはやがてしっかりと立つことができるでしょう。その時はほかの人を考えてあげる余裕ができるはずです。あなたの周りにひとりぼっちの人がいたら、手をさしのべてあげましょう。こうしてあなたはその人の友だちになったのです。多くの場合、友だちは、遊んだり、部活で一緒に活動した時に、与えられるでしょう。そのような中でできた友だちを大切にしましょう。あなたと友だちがごく自然な姿を見せている中で、互いに友だちになりたいと思ったからです。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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