2006年06月18日
「お父さんの出番です」
エペソ 5:22-33,6:1-4、泓王 1:5-8


 それぞれの家庭で中心となるべきお父さんの存在感が感じられない、いわゆる「父親不在」ということばが聞かれて、かなりたちます。お父さんがいないわけではありません。しかし、表面に出てこないのです。家庭ではいつもお母さんが中心になり、学校行事への参加はもとより、子育てもお母さんが一手に引き受けています。でも、これは改めなければならないでしょう。聖書の中にヒントがあるに違いありません。
 
 . 一家の主人・夫・父親である自覚が必要です。
 愛し合う二人が神を恐れるクリスチャンとして結婚することが望ましいことです。聖書は、夫は妻のかしらであり、妻は夫に従いなさいと教えています(エペソ5:22-23)。ここでは夫と妻との関係はキリストと教会との関係にたとえられています。キリストが教会を愛してご自身をささげられたように、夫は妻を愛さなければなりません。妻は教会がキリストに従うように、夫に従うべきです(24-25節)。このようにして始まる夫婦の生活では、夫は一家の主人として精神的、経済的に自立し、家庭を守っていかなければなりません(31節)。子どもが与えられたならば、夫婦は子どもを神を恐れる子どもに育てたいと願います。特に父親が主に従いながら子どもを育てるとき、子どもは父親の向こうに父なる神を見ることになるでしょう。現在の父親はあまりに忙しすぎるのですが、一家の中心であることを忘れてはなりません。まず、どっしりと一家の大黒柱として自分の場所に座りましょう。

 . 必要なときに叱り、注意し、アドバイスします。
 今のお父さんは昔に比べてやさしくなりました。「がんこおやじ」「雷おやじ」と言われるお父さんは、身近に見あたりません。聖書の中のお父さんはどうでしょうか。あの知恵に満ちていたソロモンはこう言っています。「わが子よ。私のおしえを忘れるな。私の命令を心に留めよ。そうすれば、あなたの長い日と、いのちの年と平安が増し加えられる。」(箴言3:1-2) しかし、自分の子レハブアムをそのようには育てなかったようです。彼は父ソロモンの悪いところを真似、北イスラエルの大勢の人々を治めることに失敗しました(泓王12:1-11参照)。その父ダビデはどうだったでしょうか。大勢いた子どもたちの教育に成功したでしょうか。例えばアドニヤはどのように育ったのでしょう。「彼の父は、存命中、『あなたはどうしてこんなことをしたのか』と言って、彼のことで心を痛めたことがなかった。」(1:6) 彼は王になろうと、野心を持ち、行動を始めましたが、結局失敗し、ソロモンに殺されてしま
いました(1:7-10,41-53,2:13-25)。
 父親は、母親と共に子どもを、幼いときななおさらのこと、心から愛さなければなりません。同時に主を恐れる正しい子どもに育てるよう努めなければなりません。具体的には、「主の教育と訓戒によって」育てることが求められています(エペソ6:4)。お父さんの出番は、何か大きな問題が起きたときでもありますが、実は毎日の生活の中にあるのです。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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