2007年02月04日
「神は生きている者の神です」
ルカ20:27-40

 聖書の中にはとても理解できないことがある、という人は決して少なくありません。その一つにキリストのよみがえり、復活があります。この世の多くの人たちは、主イエス・キリストを神の御子と信じていません。従ってキリストのよみがえりを信じません。だからクリスチャンが死んで、天に召されて後、いつの日か復活することを認めませんし、理解できません。実は、ユダヤ人の指導者の中にサドカイ人たちがいましたが、彼らも死人の復活を信じていませんでした。その彼らが主イエスのところに来て、主をやりこめようとして、質問しました。彼らの質問と主のお答えから学びましょう。

 I. 神は生きている神です。
 サドカイ人たちの質問は、申命記25:5の教えによるものでした。これは逆縁のおきてと言われ、主がイスラエルの子らに与えた相続地が決してなくならないように、一族の名を残すために定めた律法です。兄が子を残さずに死んだ場合、彼の弟は兄嫁と結婚して、子をもうけなければならないのです。サドカイ人たちは、復活を信じていませんでしたから、この法律を適用して一つの奇妙な物語を作り上げました。長兄の妻が次々にその兄弟6人と結婚し、みな死にました。すると復活の際、その女は7人のうち誰の妻になるのかというものでした。サドカイ人たちはこの世の結婚のあり方が、神の国においてもそのまま続くと思っていました。平行記事のマタイで、主イエスはこう言っています。「そんな思い違いをしているのは、聖書も神の力も知らないからです。」(22:29) 主が説明しておられるように、めとったり嫁いだりするのは、この世でのみ行われることで、復活のときには、結婚することはないのです。神はこの世を支配し、人々の生も死も支配し、従って主イエスを信じる者には永遠のいのちを与え、彼らを復活させる力を持っておられます。神は生きておられる神です。

 II. 神は生きている者の神です。
 さらに主イエスは同じモーセの五書のうちから引用し、彼らの誤りを指摘します。主なる神はご自分をモーセに紹介するとき、「わたしは、あなたの父の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である」と言われました(出エジプト3:6)。神はアブラハムと契約を結び、それを子孫のイサク、ヤコブと更新しました。そしてモーセのときも今も彼らとの契約を破棄していません。なぜならアブラハムたちは今も生きているからです。神はこのように死んだ者の神ではなく、生きている者の神なのです(38節)。彼らが生きているから、世の終わりのときに復活するのです。主が続けて、「というのは、神に対しては、みなが生きているからです。」(38節)と言われたことに注意しましょう。ここに改めて私たち主イエスを救い主と信じる者は永遠のいのちが与えられているから、死んだ者ではなく生きている者であることを理解しなければなりません

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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