2007年03月18日
「キリストに出会い、なすべきことを知る」
使徒の働き 22章1〜10節

「キリストに出会い、なすべきことを知る」使徒22:1-10
 少しむずかしいかも知れませんが、「人生は出会いで決まる」、ということばがあります。私たちは、幼い時から成人するまで、両親や家族から始まって、近所のお友だち、幼稚園や小学校のお友だち、先生など多くの人たちに出会い、いろいろな影響(えいきょう)を受けます。中でも一番大切な出会いは、イエス・キリストとの出会いと言えるでしょう。使徒パウロは、ダマスコへ向かう途中でイエスさまに出会いました。その出会いは強烈(きょうれつ)で、その後のパウロの人生を一変させてしまいました。イエスさまにお会いしたとき、彼は2つの質問をしました。それは私たちのとっても大切な質問です。

 I.「主よ。あなたはどなたですか。」
 主イエスを信じる前のパウロは、律法に非常に熱心な、若手の指導者でした。クリスチャンを迫害することが、自分の使命と思って、遠くシリヤのダマスコの近くまで来たのでした。すると突然、天からまばゆい光がパウロの回りを照らし、彼は地に倒れ、「サウロ、サウロ。なぜわたしを迫害するのか」という声を聞きました(7節)。パウロはびっくりして、「主よ。あなたはどなたですか」と尋ねると、その人は「わたしは、あなたが迫害しているナザレのイエスだ」と言われました(8節)。パウロはここではっきりとわかりました。クリスチャンが言っているように、ナザレのイエスは、ただの人間ではなく、よみがえって今も生きている神さまだということが。やがてパウロは旧約聖書とイエスさまとの関係を良く研究して、イエスさまが旧約聖書の中で約束されているメシヤ(救い主)であると確信したのです。

 II.「主よ。私はどうしたらよいのでしょうか。」
 しかし、この時のパウロはまだ、イエスさまについて詳しくはわからなかったかも知れません。ただ、今までのイエスさまについての考え方が、まったく間違っていたこと、クリスチャンを迫害してきたことが、完全に的はずれであったことがよくわかりました。それで、「主よ。私はどうしたらよいのでしょうか」と尋ねたのです(10節)。主のお答えは明白でした。「起きて、ダマスコに行きなさい。あなたがするように決められていることはみな、そこで告げられる」ということでした。そしてそのとおり、ダマスコでパウロの目は開かれ、これからの使命も示されました(12-16節)。これからのパウロの役目は、自分が見たこと、聞いたことをすべての人に対して証言することです。そのとおりにパウロは、生涯をかけて主に異邦人に対してイエスさまの福音を語り続けました。パウロと同じように私たちも、イエスさまにお会いすると、主は何をしたらよいのかを教えてくださいます。聖書のみことばから直接語ってくださることもあれば、先輩たちの意見を参考にして、理性を働かせて確信を持つこともあれば、回りの環境が道を示し、開いてくれることもあります。どのような場合にも真剣に祈りつつ、みこころを求めることです。あなたのなすべきことが示されるでしょう。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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