2007年04月22日

「親も子も主を愛し、みことばに親しもう」(II) 
申命記 6:4-9

 2007年度の年間目標を「信仰の継承」にしました。親が持っている大切な信仰をぜひ子どもたちや孫たちに伝えたいと願うのは、ごく自然なことであり、極めて大切なことでもあります。そのためにまず、親も子も主を心から愛することを重要なことと考えました。次に必要なことは親も子もみことばに親しむことです。親が先ずみことばを学ぶことを楽しみとし、いつも喜んでみことばを心の中に蓄えていく生活をしていくならば、それを見ている子どももその大切なみことばをぜひ自分も学びたいと願うはずです。

 I. みことばを心に刻み込もう。
 みことばは、聖書ではいろいろな表現で表されているものすべてを含んでいます。教え、命令、おきて、定め、戒め、さとし、あかし、仰せ、さばきなどは、それぞれにニュアンスの違いがあっても、大きな違いはありません(詩篇119篇参照)。みな主のみこころを示す大切な教えです。親はまずみことばを心に刻む必要があります(6節)。私たちがいつもみことばに親しみ、日常の生活の中でみことばに生きる生き方をし、さまざまな出来事をみことばによって解決していくならば、きっと体験したみことばが心の中に深く刻みつけられることでしょう。イスラエルの人たちは、みことばを学ぶことを喜びとし、日々の生活のなかで、よく唱え、家の中の身近な所に置いたり、書き記しました(7-9節)。イエスの時代のユダヤ人の指導者たちは、この箇所を文字通りに解釈し、実践しましたが、その動機が不純で、主イエスから非難されました(マタイ23:5)。しかし私たちは、みことばを学ぶことを楽しみとしたいと思います(詩篇119:14-16参照)。

 II. みことばを子どもたちに教え込もう。
 イスラエルの人たちは、みことばを子どもたちに教えることを大切な務めと考え、幼いときからよく教えました。子どもたちは家で親たちから聖書のことばを教わり、定期的に会堂へ行って、教師たち(ラビと呼ばれました)から聖書を学びました。子どもたちの頭と心にみことばが刻み込まれ、蓄えられたのです。この風習は、主イエスの時代を経て、今日のユダヤ人社会の中でも熱心な人たちの間で続けられています。惜しむらくは彼らの多くがイエス・キリストをメシヤとして認めず、なお暗やみの中にとどまっていることです。私たちの毎日の生活で親が実際に子どもたちにみことばを教え込むことはむずかしいでしょう。でも、4月から始めた「しおり」を用いてのヨハネの福音書の通読は、毎日、親と子が一緒に聖書の同じ箇所を読むことになりますから、子どももみことばに親しみ、みことばを心の中に刻む効果を表してくれるに違いありません。それぞれの家庭でいろいろな工夫を凝らして聖書通読に励んでおられるようで、ぜひ今年1年続けて行きましょう。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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