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「ほんもの・にせもの」
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ヨハネの手紙 第一 4章1〜6節
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有名なデザイナーが作ったいわゆるブランドものは、結構高価で誰でも身につけたり、持ち歩いたりできないでしょう。しかし、ブランドものそっくりに作ってあるけど、にせものならば安く作れるから、安く手に入るでしょう。確かににせものも、それなりに需要があって、いろいろなところに出回っています。もちろんにせものを作り、それを売って金儲けをする人は法律に違反し、罰せられます。実は、救い主キリストにもにせものがあるのです。用心しなければなりません。
I. にせ預言者、反キリストがたくさん世に出てきています。
初代教会は、イエス・キリストのよみがえりのあと、ペンテコステの時から発足しました。イエスが救い主であると信じた弟子たちが、福音を宣教し、信じる人たちが次々に起こされ、教会が世界各地に広がっていきました。同時に1世紀の終わり頃には早くも、反キリスト(またはにせキリスト)やにせ預言者が現れて、教会を混乱させ、多くの善良な人々を惑わしました。それは使徒ヨハネがこの手紙を書いた頃でもあり、グノーシスと言われる異端として知られています。いくつかに分かれていますが、この手紙にあるのは、キリストが肉体を取って人となってこの世に来るはずがない、というものでした(5節)。彼らはギリシャ哲学の二元論に影響され、精神はきよく、肉体は汚れていると信じていたからです。しかし、これは間違いです。聖書全体が神が人となってこの世に来てくださったと明らかにしているからです。それ以後も多くの反キリストが現れましたが、その多くはイエスがただの人であって神ではない、というものです。現在でもものみの搭やモルモン教、統一協会は、イエスの神性を否定しているのです。
II. イエス・キリストは神であり、唯一の救い主です。
私たちがイエス・キリストを信じることができるのは、聖霊の働きによります(气Rリント12:3)。ヨハネも「人となって来たイエス・キリストを告白する霊はみな、神からのものです」(2節)と言っています。だから、イエスを告白しない霊は、どれ一つとして神から出たもの(聖霊)ではなく、反キリストの霊(悪霊)なのです(3節)。反キリストとは、自分こそ世の救い主で、神の子だと主張し、自分を信じるならば、幸せになれる、と多くの人を惑わす者のことです。反キリストの手下で人々を反キリストを信じるように勧める者が「にせ預言者」です。にせ預言者は反キリストを神に祭り上げて、あたかもイエス・キリストに勝る救い主だと宣伝して、人々を熱心に誘います。そのにせ預言者の下で多くの者が家々を訪問したりして、人々を間違った教え(異端)に誘います。しかし、私たちは惑わされてはなりません。私たちは神から出た者であり、私たちのうちにおられる方(イエス・キリスト)は、この世の者よりも強いのですから、私たちは彼らに勝ったのです(4節)。どんなに彼らがこの世のことば(なめらかで聞く人々に心地よく響きます)を巧みに語って、人々を引きつけようとも、がっかりしてはなりません。神を知っている者は、私たちのことば(福音)に耳を傾け、主イエスを信じるからです。 |
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