2007年10月28日

「福音があらゆる国の人々に」
ルカの福音書 24章44〜53節
 イエス・キリストの福音は、12使徒たちがまず宣べ伝え始めて、今や世界のあらゆる国々にまで及んでいます。わが国にも長い禁制の時を経て、明治時代になってから再度福音が伝えられました。その結果、今日の私たちは救いの恵みにあずかっています。福音がこのような結果をもたらすことについては、主イエスが天にあげられる前にすでに言われている通りです。今日はルカの福音書の最後のところから学びましょう。

 I. 福音は悔い改めによる罪の赦しが中心です。
 すでに見てきたように主イエスは、旧約に預言されていたメシヤ=キリスト、すなわち救い主です。だから主が言われたとおり、イエスについてのモーセの律法と預言者と詩篇とに書かれていることはすべて成就したし、残された預言はこれから成就するのです。創世22:18、申命18:15、イザヤ7:14、53章、詩篇2篇、16:8-11、イザヤ35章、11:1-5、6-9参照。その預言のとおりに主イエスは十字架にかかって死なれ、よみがえって救いのみわざを完成されました。これからは律法にしばられることなく、誰でも自分の罪を認め、告白する(悔い改める)ならば、キリストの贖いの故に罪が赦される道が開かれたのです。使徒たちはこの福音を全世界の人々に宣べ伝えなければなりません。彼らは主イエスの復活の証人ですから、何よりもまず福音を宣べ伝えて歩く務めがあるのです(46-48節)。私たちについても同じです。十字架と復活を十分に理解し、自分が主イエスの贖いの故に救われたと確信しなければなりません。そうして私たちの回りの人々に福音を語らなければなりません。

 II. 使徒たちは聖霊をいただく必要があります。
 使徒たちは、語るべき福音の内容を理解しただけでは十分ではありません。聖霊による備えが必要です。聖霊については弟子たちはまだその詳しい情報を持っていません。しかし、主がこう言われるのを素直に受け止めてエルサレムで待つのです。「さあ、わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい。」(49節) 聖霊は、使徒の働きからわかるように、ペンテコステの時に与えられます。でももう彼らは不安のうちにそれを待つことはありません。なぜなら、彼らの望みのイエスさまは、死からよみがえって、いつまでも生きておられることがわかったからです。だから、主イエスが彼らから離れて行ってからも、「彼らは、非常な喜びを抱いてエルサレムに帰り、いつも宮にいて神をほめたたえていた」のです(52節)。今日に生きる私たちにも同じ聖霊が与えられる必要がありますし、実際与えられています。だから、力を与えられて、イエスの福音を宣べ伝えるのです。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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