2007年11月04日

「地の果てまでの証人」
使徒の働き 1章1〜11節
 礼拝ではこれまで長い間かかってルカの福音書の多くの箇所を取り上げて、説教して来ました。イエスさまの本当のお姿、すなわちイエスさまは神の御子キリストであることをルカを通して見てきましたが、これからしばらくの間、同じ著者であるルカが書いた「使徒の働き」からご一緒に学びましょう。それは弟子たちを通してイエスの福音がどのように世界中に広まっていったかを跡づけることと言えるでしょう。

 I. 弟子たちは間もなく、聖霊によってバプテスマを受けます。
 主イエスは、十字架にかかられる前、最後の晩餐の時に大切な説教をされましたが、その中で特に「助け主・聖霊」が間もなく弟子たちに与えられることを約束されました(ヨハネ14:16,26他)。それが父の約束と言えるでしょう。それはまた神が預言者ヨエルを通して終わりの日に与えると約束された「わたしの霊」でもあります(使徒2:16-18、ヨエル2:28-29)。弟子たちはイエスさまの約束を信じてエルサレムを離れないで待つことになります(4節、ルカ24:49)。弟子たちが初めて受ける聖霊を、イエスさまは、バプテスマのヨハネの水によるバプテスマと比べて、聖霊によるバプテスマと言っておられます(5節)。これからその内容が次第に明らかになっていきますが、ここで注意すべきことをいくつか考えましょう。まず聖霊のバプテスマは、御父が約束してくださったもので、イエスによって与えられるのであること。次にそれは弟子たちが最初に受ける聖霊について特に名付けておられること。最後に、それはキリストのからだに加えられることと関わりがあることです(Iコリント12:13参照、ローマ6:3-4も)。詳しくはこれから学んでいきましょう。

 II. 弟子たちは聖霊を受けて力を与えられ、伝道を開始します。
 8節は使徒の働きの中でも重要な聖句の一つです。弟子たちが主イエスから約束の聖霊を受けたとき、彼らは力を受けます。それは彼らが体験することで、私たちも同じ体験を約束されています。しかし、それを何か感情的な高ぶりとか、内からわき上がる異常なエネルギーと考えることは間違いです。しかし、彼らがこれまでできなかった主イエスを人々を恐れずに宣べ伝える力が与えられたことは事実です。彼らの伝道の地域もイエスは教えておられます。それは中心のエルサレムから始まって地の果てにまで及ぶのです。使徒の働きはまさに、使徒たちが伝道していった次第を書き記したものですが、この8節のとおりの道筋で宣教が進んで行きます。そして彼らの宣教は、聖霊に導かれての宣教とも言えます。だから彼らの歩みの中で聖霊の働きにも注意を向ける必要があります。すでに主イエスはエルサレムの2階座敷で、弟子たちにご自分についてあかしするのは助け主、真理の御霊であること、また弟子たちも(同じ助け主の力によって)主イエスをあかしする務めがあることを教えられました。そのとおり間もなく弟子たちはイエスさまをあかし始めるのです。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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