礼拝説教

2008年2月10日

「ナザレのイエス・キリストの名によって」
使徒の働き3章1〜10節
 主イエスは多くの奇蹟を行いました。その主要な目的は、ご自分が神の御子、キリストであることを証拠立てるものでした。初代教会の使徒たちも必要なときに、奇蹟を行うことができました。それは、彼らが語ることばによって人々が救われるために必要なしるしでした。今日は「美しの門」でのペテロのいやしを見ていきましょう。

 I. 奇蹟はイエス・キリストの名によって行われる。
 ペテロとヨハネは午後3時の祈りの時間(ほかに朝9時と正午の祈りがありました)に宮に上っていきました。弟子たちはこのように毎日宮に上ったのです。そこに、生まれつき足のなえた人が人々から施しをもらうために「美しの門」のところに運ばれてきました。彼はペテロとヨハネが宮に入っていくのを見て、施しを求めました。ペテロはお金を上げたでしょうか。「金銀は私にはない。しかし、私にあるものを上げよう。ナザレのイエス・キリストの名によって歩きなさい」(6節)とペテロは言って、男の右の手を取って立たせました。すると彼の足とくるぶしが強くなって、躍り上がってまっすぐに立ち、歩き出しました。彼は完全にいやされたのです。ペテロ自身にいやす力がある訳ではありません。「ナザレのイエス・キリストの名」に力があるのです(16節)。それは、イエスご自身がペテロを用いて、奇蹟を行うことなのです。ペテロを初め、使徒たちには、イエスの御名によって奇蹟を行う権限が与えられました。

 II. 奇蹟はいやされる人の信仰のゆえに行われる。
 いやされる本人に何かの条件が必要でしょうか。彼はペテロとヨハネに目を注ぎました(5節)。最初は彼らから何かもらえると思ったのですが、ペテロが言ったことばを聞き、右の手を取られたとき、男に信仰が与えられたと思われます(6-7節)。それはこのいやしに続いてペテロたちのところに集まってきた人々に語った説教の中で説明しているところからわかります。彼は「そして、このイエスの御名が、その御名を信じる信仰のゆえに、あなたがたがいま見ており知っているこの人を強くしたのです。イエスによって与えられる信仰が、この人を皆さんの目の前で完全なからだにしたのです。」(16節) 彼はイエスによって信仰が与えられたました。これは私たちにも当てはまります。私たちが生まれつき信仰を持っているわけではありません。信仰は与えられるのです。それは恵みです。その信仰によって私たちは主イエスキリストを信じることができます。そして主に従っていく信仰も与えられ続けるのです。
  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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