礼拝説教

2008年11月2日

「ていねいな説明で説得」
使徒の働き11章1〜18節

 私たちは、時として置かれた所で、自分の確信していることを人々に説明して、説得した経験があるでしょう。それは、仕事に関することであったり、研究の成果であったり、不思議な体験だったりしたかも知れません。そのときどのように説明したでしょうか。ペテロの場合はどうだったのでしょうか。

 I. 順序正しく説明する必要がある。
 ペテロは、これまでに誰も経験しなかった異邦人コルネリオを救いに導き、約束の聖霊が異邦人にも下るのを目の当たりに目撃しました。このことは、異邦人もユダヤ人と同じ主イエスの救いと聖霊の賜物をいただき、彼らの教会もエルサレム教会と同じ一つのキリストの教会であることを証明したのです。彼らは、早速水のバプテスマを受けて、その日にできたであろうカイザリヤの教会の一員とされました。ペテロがしたことは、エルサレムにいたほかの使徒たちや弟子たちにとって、思いもよらないことだったので、ユダヤ人のキリスト者たちは、上京したペテロを非難しました(3節)。そこでペテロは、事の次第を順序正しく説明しました(5節以下)。すでに10章の所で見て来たのですが、それを簡潔に要領よく語るのです。まずペテロが幻に見た汚れた動物などとそれらをほふって食べるようにとの主のおことばです(5-11節)。次にちょうどそのとき着いたカイザリヤからの一行を迎え、彼らとそこに行くようにとの御霊のご命令です(11-12節)。最後にそこに着いてから家の主人から説明を受けた内容です(13-14節)。

 II. 確信をもって説得する必要がある。
 ペテロの説明は核心に触れます。それは、彼が異邦人たちに救いのことばを話していると、彼らの上に聖霊が下ったことです。その聖霊は、あの最初のときペテロたちが受けたのと同じ聖霊でした(15節)。そのときペテロは、主が「ヨハネは水でバプテスマを授けたが、あなたがたは、聖霊によってバプテスマを授けられる」と言われたみことばを思い出した、と言いました(16節)。最終的には主のおことばが決定権を持ちます。ペテロの説明はさらに、彼らに水のバプテスマを授けた根拠が主のみわざを妨げてはならないとの確信から来ている、と結論づけたので(17節)、もうユダヤ人たちは反論できなくなり、主をほめたたえました。「今日のみことば」にある通りです。今日の私たちも同じです。私たちは、自分の救いの体験を親しい人に語ります。そのとき私たちは、自分が救われているという確信を持ち、それが主イエスの十字架と復活の事実および聖書のことばによる裏づけられていると語ることが必要でしょう。このように、ペテロと同じように丁寧な説明と確信を持った説得が必要なのです。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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