救い主イエス様のお誕生の知らせは、ユダヤ人の宗教的指導者たちにではなく、野宿をしながら羊の番をしていた、貧しい羊飼いたちに伝えられました。それも何と、御使いたちが主の栄光のうちに現れて、すばらしい喜びのニュースを伝えたのです。今日は羊飼いたちの行動に焦点を合わせて見て行きましょう。
I. 良い知らせを告げられた。
その知らせは次のようでした。「今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。」(10節)このことばから「良い知らせ=福音」や「福音を伝える」ということばが生まれたのです。その内容は「今日のみことば」の通りです。ユダヤ人はこれまで2000年もの長い間、自分たちのために救い主が来てくださると信じ、祈ってきました。羊飼いたちも同じ信仰があったのでしょう。またその救い主は、きらびやかな王宮の豪華な部屋の中ではなく、家畜小屋で生まれ、暖かいベッドにではなく、飼葉おけに寝ておられるのです。それが救い主を見つけるためのしるしです。そのニュースを羊飼いたちは素直に受け入れました。救い主誕生という良いニュースはそのまま受け入れて大丈夫なのです。
II. 良い知らせを確かめた。
その後すぐに、大勢の御使いたちが天に現れて、神を賛美し、再び天に戻って行きました(14-15節)。羊飼いたちは、これからしなければならないことを知っていました。それは救い主がお生まれになり、飼葉おけに寝ておられるのを急いで捜し出すことです。ベツレヘムの町は、決して大きくないのですが、よその町町や村村からやって来た人々で宿屋は満員だったでしょうから、宿屋に隣接した家畜小屋を見つけることは大変むずかしかったでしょう。しかし、ついに彼らは「マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当て」たのです(16節)。彼らはどんなに嬉しく、御子のお誕生を喜んだことでしょう。私たちも彼らの熱心さ、労を惜しまない努力に見習うべきでしょう。そして今聖書のみことばを通して救い主イエス様にお会いできることを感謝しましょう。
III. 良い知らせを伝えた。
羊飼いたちは、これまでの不思議な出来事をみな、マリヤとヨセフ、そしてそばにいたと思われる近所の人たちに知らせました。短い時間では到底語り尽くせないほどのいろいろな出来事を残らず、伝えたことでしょう。(まわりにいて)それを聞いた人たちはみな、その話しに驚きました。恐らく信じられないほど不思議な出来事だったからです。しかし、マリヤは違っていました。彼女は「これらのことばをすべて心に納めて、思いを巡らして」いたのです(19節)。信仰深く思慮深いマリヤは、かつて御使いガブリエルが自分に現れて告げて以来、今日までに起こった数々の出来事に思いを馳せながら、すべてこのように実現したことに、静かに感動していたのではないでしょうか。私たちも羊飼いたちに習って、福音を他に人たちに伝えましょう。そして、神をあがめ、賛美しましょう。 |