礼拝説教

2009年3月29日

「主はいつも共にいてくださる」
創世記39:19-23、41:37-52

 私たちの人生にはいろいろな事が起こります。楽しいことや嬉しいこと、悲しいことやつらいことなど決して平かな道を歩むことはありません。そのような中で大切なことは、一喜一憂することでなく、主がいつもその人と共にいてくださることです。今朝は、ヨセフの人生から(その一部ですが)学んでみましょう。

 I. 主はつらい時に共にいてくださる。
 ヨセフは17才の時に、兄たちの手によってイシュマエル人に売られ、次いでエジプトのパロの廷臣で侍従長に売られ、そこで奴隷としての生活を始めました。しかし、その侍従長の下で、主はヨセフとともにおられたので、彼のすることすべてを成功させてくださいました(39:3-4)。それで主人はヨセフを信頼し、その家と全財産との管理をまかせました。それからも主は、ヨセフとともにいてくださってので、そのエジプト人の家は祝福されました。しかし、彼の妻の誘惑を主への信仰と主人への忠誠さのゆえに退けたために、無実の罪で王の囚人が監禁される監獄に入れられてしまいました(39:19-20)。しかし、そこでも主はヨセフとともにおられ、彼に恵みを施し、監獄の長の心にかなうようにされました。それで監獄の長はすべての囚人をヨセフの手にゆだね、ヨセフの仕事はまた成功しました。やがてヨセフが持っていた夢を解き明かす賜物によって、監獄から出され、パロに次ぐ支配権が与えられました(41:37-43)。このように、ヨセフがどこにいても主は彼とともにいてくださいました。私たちにとっても同じです。主は私たちが苦しい時にこそともにいて慰め、励ましてくださるのです。

 II. 主は成功している時にも共にいてくださる。
 ヨセフはエジプトでパロからいっさいの権限をゆだねられ、全土を支配することになりました。彼に期待されたことは、これから始まる7年間の大豊作とその後に予想される7年間の大ききんとどのように取り組み、全国民を助けるか、ということでした。彼に与えられた神の霊と豊かな知恵、王や民にたいする誠実さと愛によって見事に大ききんを乗り越えることが可能となりました。そしてやがて兄弟たちや父と再会するのです。ヨセフが宰相としてエジプト全土を治めて行く時に、主がいつも共にいたことは特に書かれていませんが、彼が常に忠実に主を第一にして生きていたことは、彼が二人の息子につけた名前からもわかります(41:50-52)。また兄弟たちと再会した時に、兄弟たちに言ったことばは(45:5-8)、彼が常に主とともに生きていたこと、主の遠大なるご計画を十分に理解していたこと、そして何よりも兄弟たちの罪をすでに赦し、愛していたことを明らかに示しています。苦しい時に主は共にいてくださいましたが、成功している時も共にいてくださるのです。そして何よりも大切なことは、いつも主により頼み、主を信頼して行くことです。私たちは常に御翼の下に身を避けることができるからです(詩篇91:4)。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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