礼拝説教

2010年6月20日

「ダビデの子ソロモン、
ソロモンの子レハブアム」
I列王記12:1〜11

 今日は父の日です。誰でも父親がいましたし、父からいろいろな事を学んだはずです。そして今子どもたちの父親であり、父として子どもたちをどう育て、どう教育して行ったら良いか、悩んでいる人もいることでしょう。今日はイスラエルの黄金期を築いたダビデとソロモン、そしてレハブアムから学びましょう。

 I. ダビデはソロモンに理想的な家庭を示せなかった。
 主イエスが来られるまでのイスラエル2000年の歴史の中で、ダビデ・ソロモンの時代ほど国が栄えた時代はありませんでした。しかし、彼らをそれぞれ家庭を持つ父親や息子として見る時に、むしろ大きな問題点があったことに気づきます。ダビデには、何人もの妻がいました。それぞれに息子たちがいて、ヘブロンで生まれた長男から六男までみな別々の妻たちから生まれました(IIサムエル3:2〜6)。そしてエルサレムに来てから、さらにそばめと妻たちをめとって、そこで11人の息子、娘たちが生まれました(5:13〜16)。だから、平和で愛のある家庭を築き上げることはできませんでした。最初の6人の息子たちは、弟が兄を殺したり、別々にですが、王位を狙った二人が殺されたりして、合わせて三人が殺されてしまいました。ソロモンは、ダビデとウリヤの妻であったバテシェバとの間の子です。恐らくソロモンには、理想的な家庭像を描けなかったでしょう。

 II. ソロモンはレハブアムに民に親切にする模範を示せなかった。
 最初の頃、ソロモンの政治は祝されていました。彼は、類いまれな知恵とともに多くの富に恵まれ、イスラエル国は未曾有の繁栄を謳歌しました。しかし、彼は多くの外国の女を愛し、彼らから離れなかったので、晩年になって、妻たちが彼の心を他の神々に向けさせました(I.列王11:3〜4)。その妻たち、そばめたちの数の多さから、ダビデよりもさらに悪い家庭を築いたことでしょう。その上、ソロモンは莫大な費用をかけて、宮と王宮を建てました。またエルサレムの城壁の建設、多くの要塞の町々の建設、船団の拡張、そしてさまざまな軍備の拡張に意を注ぎました(9:15〜28、10:26〜29)。これらの労働に、カナン原住民から奴隷になった多くの人々だけでなく、イスラエルの人たちも含まれていました(9:20〜22、12:4参照)。イスラエルの民にも過酷の労働と重税を強いたのです。息子のレハブアムは、ソロモンの悪い面をしっかり学んだようです。長老たちからの教訓を受け付けず、自分にいつも仕えていて、悪いことを伝授している若者たちの意見だけ受け入れました。ソロモンは明らかに、息子に良い模範を示せなかったのです。「今日のみことば」(箴言22:6)のとおり、実践したいですね。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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