礼拝説教

2011年2月6日

「一つの悪が教会全体を腐敗させる」
コリント人への手紙 第一 5章1〜8節

 教会は、これまで多くの迫害や苦難に遭いながら、福音を宣べ伝えてきました。2000年の教会の歴史は、外からの攻撃に対して、むしろ強かったことを示しています。しかし、教会の内側からの攻撃ーー間違った福音の理解や金銭・男女間の道徳的な罪が、教会を堕落させ腐敗させて、教会として立ちゆかなくさせたことも事実です。コリントの教会の問題は何だったのでしょうか。

 I. 不品行の罪を取り除こうとしない
 コリントの町は、商業の栄えた町として有名でしたが、道徳的に堕落した町としても名が知られていました。そのような生き方は、当然のことながら、教会にも少なくない影響を与えます。コリントの教会の問題の一つは、「不品行」で、それも「異邦人の中にもないほどの不品行で、父の妻を妻としている者がいる」というものでした(1節)。これは恐らく、お父さんが亡くなった後で、お父さんの後妻となった女性と息子のその人が一緒に生活をしていたことを指すと思われます。これは、不道徳の町、コリントでも許されないことだったのでしょう。聖書もはっきりとこのような結びつきを禁じています(レビ記18:8、申命記22:30)。しかも、教会の兄弟たちは、誇り高ぶっており、そのような行いをしている者を教会から取り除こうとして悲しむこともなかったのです(2節)。もし、教会がこのような罪、汚れを知りながら、黙認しているならば、教会全体が腐敗し、堕落して、キリストの聖なる教会ではなくなってしまいます。

 II. 罪を取り除き、純粋で真実な礼拝をし、生活をする
 教会のしなければならないことは、そのような不品行である古いパン種を取り除くこと、つまりその人を教会から除名することです。パウロは、今エペソにいます。しかし彼は、遠く離れていても、コリントの教会の集まり、恐らく教会総会に霊において参加しており、主イエスの権能をもって、このような者をサタンに引き渡したのです(3〜5節)。これは、パウロが彼を教会から除名し、この世の支配者であるサタンの支配下に置かせたことを意味します。教会の外に出された人は、この世の人たちと同じような生活をしますが、恐らく彼は重い病気に罹って、死に、肉体が滅ぼされることでしょう。しかし、恐らく、彼はこれまでの生活を悔い改め、神に立ち返るので、彼の霊が主の日に救われます。ですから、教会のしなければならないことは、高ぶりを止め、主の前に悔い改めて、「古いパン種を取り除く」ことです。過ぎ越しの小羊キリストが、すでにほふられ、十字架の贖いのみわざは完成しているのですから、新しくされた者として、罪、汚れを取り除いて、純粋で真実なイースターの礼拝をささげ、生活を続けていくべきなのです。「今日のみことば」参照。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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