礼拝説教

2011年9月4日

「賜物を用いて奉仕をする」
コリント人への手紙 第一 12章27〜31節

 私たちの教会が属しているJECAには、教会数が180ほどあります。それぞれの教会に必要な奉仕者が与えられ、毎週の礼拝が守られていることは、驚くべきことです。それは、趣味の集まりのように、時々は会を持つが、時には休むというものではありません。教会は、まことの神様に対する畏敬の念と愛と感謝の思いをもって、心からの礼拝をおささげする所です。今朝もコリントの手紙第一から学びましょう。

 I. 神は教会に奉仕者を任命する
 この手紙の最初の部分で、パウロは次のように明らかにしています。キリストのからだの各器官にそれぞれ異なった働きがあるように、教会のさまざまな働きのために、教会員は賜物が与えられ、必要な奉仕をします(8〜11節)。その賜物は、御霊によって、みこころのままに与えられるものです。終わりのこの箇所では、賜物ではなく、賜物を与えられた働き人に焦点を当てています。ここでも注意しなければならないことは、「神」が教会の中で働き人を任命したことです。厳密な意味では、「使徒」は、主イエスが直接選び、任命した12弟子とパウロだけです。彼らには賜物だけでなく、権威が与えられ、彼らの語ることばには、神のことばとしての権威が与えられ、それを確証するように奇蹟を行う力が与えられました。「預言者」も初代教会に与えられた人たちで、彼らは神から啓示が与えられ、神からの黙示を語りました。一般には教会の徳を高めためです。また、賜物を与えられて、必要な働きをする人たちの中に「助ける者」「治める者」という教会の運営に関わる人たちもいました。

 II. 奉仕者は賜物を用いて奉仕をする
 「教師」は、「牧師」と深い関わりのある働き人ですが、これも神が任命されました(エペソ4:11参照)。教師の主な働きは、賜物を用いて群れを教育することですが、牧師も同様に、教会員をみことばによって養い、教え、教会を治めます。「治める者」は、「指導する人」(ローマ12:8)と関わりのある働きで、「神の教会の世話をする」「監督」つまり「牧師」の働きでもあります(Iテモテ3:2、5)。「助ける者」は、「慈善を行ったり」(ローマ12:8)、「聖徒の入用に協力したり、旅人をもてなす」(同上13節)働きなどと関わり、「執事」の働きで、今日の「役員」の働きの一つです。「奇蹟を行う者」や「いやしの賜物を持つ者」は「異言を語る者」、「解き明かす者」とともに、初代教会においては、賜物として与えられ、それぞれの働きをしていたと考えられます。しかし、今日ではそれらの働きは、少なくなっていると言えます。私たちの教会を見ても、主は私たちに、聖書には記されていないさまざまな賜物を分け与えてくださっています。そのことを心から感謝して、主のために、教会のために、社会のために、賜物を用いて働いて行きましょう。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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