新しい年が始まりました。わが国においては、東日本大震災からの復旧・復興と原発事故の速やかな収束の課題。世界においては、ヨーロッパやアメリカにおける経済の回復と中近東の平和的で安定した国づくりの問題など難問山積です。しかし、主ご自身の見方、ご計画は人間のと違うかも知れません。今日はあの困難な時期に主がエレミヤに語ったことばから学んでみましょう。
南ユダは紀元前605年に、バビロンの王ネブカデネザルの攻撃を受け、第1回の捕囚に会い、ダニエルとその3人の友人を含め、重だった者たちがバビロンに連れて行かれました。第2回目は597年で大勢の高官たちが殺さされ、生き残った者たちはバビロンに連れて行かれました。エレミヤは、バビロンの長老たちや祭司たち、預言者たち、すべての者たちに手紙を送ったのです。その中で主はエレミヤを通し次のように命令し、約束を語っています。
I. しっかりとバビロンに腰を据えた生活をせよ
主の命令は、家を建てて住みつき、畑を作って、その実を食べよ。妻をめとって、息子、娘を生み、息子、娘をそれぞれ結婚させて、子孫を増やせ。主が引いて行ったその町の繁栄を祈れ、というものでした(5-7節)。同時に主は、にせ預言者たちや占い師たちの言うことにごまかされるな、彼ら夢見る者の言うことを聞くな、と命令します(8-9節)。彼らは、捕囚は70年ではなく、主は2年のうちにネブカデネザルのくびきをうち砕き、ユダを解放する、と言うのです(28:2〜4、9〜11)。しかし、彼らは主が遣わした預言者ではなく、にせ預言者なのです。捕囚が70年に及ぶことが主のご計画なら、まずしっかりと腰を据え、地に根ざした生活をすることが大切です。異郷の地で何十年も生活することは、つらいことですが、将来のためには一番良いのです。今置かれた所で最善のことをする---それは今日の私たちへのメッセージでもあります。
II. あなたがたをもう一度ユダの地に帰らせる
主のご命令に従うならば、バビロンに70年の満ちるころ、主は捕囚の民を顧みて、幸いな約束を果たして、彼らをなつかしいエルサレムの地に返してくださます。そのためには、まだユダの地に残っているゼデキヤ王を初め、高官たち、軍隊がバビロンに服従して、捕囚を受け入れなければなりません。それは偶像礼拝に走って、主に対して背信と不信の罪を犯し続けた、ユダの王や人々への主の刑罰なのですから、甘んじて受けなければならないのです。主のご計画は、「わざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるもの」です(11節)。主はまた、イスラエルの人々が、バビロンにおいて心から悔い改めて、主を呼び求めて歩くようになり、祈ることを求めておられます。そうなったら、主は彼らの祈りを聞いてくださるのです(12節)。13〜14節も同じような約束です。今日の私たちに対しても、主のご命令に従うならば、平安と将来と希望を与えてくださいます。新しい年主に大いに期待しましょう。 |