クリスマスは、神の御子イエス様がその尊い御位から降られて、人としてお生まれになったお誕生を心からお祝いし、礼拝をささげる日です。神の御子イエス様は、どのような所でお生まれになったのでしょう。今日はその事実と意味を考えてみましょう。
I イエス様はユダヤのベツレヘムでお生まれになった
ローマの時の皇帝はアウグストで、ユダヤはシリヤの総督クレニオの管轄下に置かれていました。アウグストが全世界の人々に住民登録をするように命じたため、ユダヤの人々はそれぞれの家系の町に向かって行きました。マリヤの夫のヨセフは、ダビデの家系でもあり、血筋でもあったので、ナザレからダビデの町ベツレヘムへ身重の妻マリヤとともに上って行きました。マリヤを連れて行った理由は次の3つと考えられます。第1に、マリヤのおなかに宿っている赤ちゃんは聖霊によってみごもった聖なる方、神の子と呼ばれる大切な方だから、ナザレに残すことはできないと思ったのでしょう。第2に、もしマリヤがナザレで出産するとなると、彼らの結婚生活は何ヶ月か足りないはずだから、マリヤは中傷と疑惑と好奇の目で見られるかも知れない、と恐れたと思われます。第3に、これが一番大切なことですが、主の救いのご計画の中で、主が二人をダビデの町へ導かれたと考えられます。しかし、大勢の人々のごった返すこの小さな町で、彼らは泊まる宿屋を見つけることができませんでした。二人に許されたのは家畜小屋でした。イエス様はそこでお生まれになったのです。
II イエス様は最も貧しくなって生まれてくださった
イエス様は家畜小屋で生まれ、布にくるまって飼葉おけに寝かせられました。宮殿のようなすばらしい家の暖かいベッドの上ではなかったのです。神様であるイエス様は、私たち全人類を救うために、この世に来てくださいました。それも、王様や金持ちを救うためではなく、どんな貧しい人々でも救いたいと思われて、最も貧しい人々の所まで降りてきてくださったのです。「あなたがたは、私たちの主イエス・キリストの恵みを知っています。すなわち、主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられました」(IIコリント8:9)。そして33年間当時の人々と全く同じ環境の中で普通の人間と同じように生活されました。だから私たちの悲しみや悩み苦しみ、そしてささやかな喜びもわかってくださり、助けてくださるのです。このクリスマスの時期に、マリヤとヨセフを迎えることのできなかった宿屋のような心ではなく、このお方を心の中にお迎えしようではありませんか。 |