礼拝説教

2013年6月23日

「わたしは良い牧者です」(2)
ヨハネの福音書10章11〜18節

 羊は自分で自分を守ることのできない弱い、愚かな家畜です。ですから彼らを守ってくれる牧者が必要です。今回も、良い牧者であるイエスが羊である私たちをどのように守り、導いてくださるのかを学びます。

 I. 良い牧者はいのちをかけて羊を守る
 良い牧者は、羊の所有者でもあるので、羊のことを心にかけています。その点で羊の所有者でもない雇い人とは違います。彼らは狼などの外敵が来ると、羊を置き去りにして、自分はさっさと逃げてしまいます。彼らは雇い人であって、羊のことを心にかけていないからです(12-13節)。良い牧者はイエス・キリストであり、雇い人は、先に見たように盗人、強盗と言われた当時のユダヤ人の指導者たちの下で雇われている人たちと言えるでしょう。彼らは、本当に一般の人たちのことを心にかけて、外敵から守り、成長するのを助けるどころか、置き去りにして逃げてしまうのです。しかし、良い牧者のイエスは、人々を狼などの外敵から守ってくださいます。それもご自分のいのちをかけて守ってくださるのです。ですから牧者と羊との間には、信頼関係ができています。良い牧者のイエスは、羊の私たちをよくしっていてくださり、羊もイエスを知っていて、どこまでもついていくのです。(14節)この方を信頼して、従って行きましょう。

 II. 良い牧者はいのちを捨てて羊を救う
 11、15、17、18節でイエスは「わたしはいのちを捨てます」と繰り返し言っておられます。11〜15までの内容は、先に述べたように、イエスが私たちをいのちをかけて守ってくださることを指していると言えます。しかし、同時にイエスは羊のために十字架にかかって死なれることを指して言っておられるのです。これは10節で主が言われるように、羊がいのちを得ることのためですから、イエスが羊である私たちのために十字架にかかって死なれ、よみがえって私たちに罪の赦しと永遠のいのちを与えてくださることを意味します。イエスが、再びいのちを得るために、ご自分のいのちを捨てられることは、ご自分の権威をもってなさることであり、それは御父のご命令であり、それゆえに御父はイエスを愛しておられるのです(17〜18節)。そしてすでにイエスを信じて、イエスの囲いの中に入っている弟子たちだけではなく、これからイエスを信じて囲いの中に入って来る全世界の人たちも十字架の対象となっています(16節)。イエスは全世界の人々を信仰に導き、キリストを牧者とするひとつの群れである教会を立て上げるために、この世に来られたのです。

  今泉キリスト福音教会 牧師:岡本 昭世 【説教インデックスへ
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